2015年11月

11/23〜11/27 八代亜紀さんの回

今週のゲストは歌手の八代亜紀さんです。
8月29日、熊本県八代市のお生まれ。1971年「愛は死んでも」でデビュー。1973年「なみだ恋」がミリオンセラーになり紅白初出場。その後も「愛の終着駅」「舟歌」「雨の慕情」など数多くのヒット曲で日本の音楽界に一ページを刻まれています。
2012年に発売されましたジャズアルバム「夜のアルバム」は邦楽のアルバムとしては史上最大級世界75カ国で配信されました。今年45周年を記念したブルースアルバム「哀歌」をリリース、同名のコンサートも予定されています。

八代さんの歌の原点は?
「父ですね。画家を志望する父だったので写生に行くのですが、一緒に行くと絵を描く合間にギターを弾いて『歌おうか』と。ハスキーボイスも父ゆずり。12歳の時に歌手のジュリー・ロンドンのプロフィールに『一流のシンガーはクラブで歌う』と書いてあるのを見て、当時独立したてで苦労している父を助けるために、ならば、と親にはナイショ、年齢も嘘をついてキャバレーで歌ったのが16歳のときでした。3日でばれて勘当だ、と。母が東京のいとこ夫婦に話してくれたので、そこに転がり込みました。居候をしながら音楽学校に行きました」。

絵も本格的な八代さん。フランスの世界最古の美術展ル・サロンで5年連続入選だとか。
「お話しましたが、父が絵を描いていたので,それを手伝っていました。絵の準備を手伝うと普段きりっとした父の顔が垂れ眉になって優しい声で『いい子だね』と頭をなでてくれる。それが嬉しくて嬉しくて…。絵を描くのは3度の飯より大好きです。一時期は歌のお仕事があっても直前まで寝ずに絵を描いてしまうので、スタッフに『プロ意識に欠けている』と叱られて。だから今は絵を描く時間、をスケジュールに入れているんです。私は歌って代弁者だと思っているんですが、絵は描く人の心がそのまま出てしまうんです。手を抜く気持ちが見透かされてしまう。だからいいんです。描き終わるとスタッフに見てもらうのがとっても楽しみなんです」。

代表曲「舟歌」は、ニッポン放送の上柳アナウンサーが年末の番組でも『舟歌を聴く会』として流させていただいています。
「外国の方も歌詞をつぶやいてくれるんですよね。意味わからないと思うんですけど(笑)。ニューヨークのど真ん中のライブハウスで歌った時にも大人気!ブルースなんでしょうね。人間の土壌って国を超えて一緒なんじゃないでしょうか。辛いこと、悲しいこともあるという部分でね。今の若者はポップスが主流で,歌謡曲や演歌は聴かないと言うけれど、聴いた方がいい。辛い人も、きっとがんばれるはずです!」。

お酒はいかがですか?
「熊本の生まれなので、お酒は好きです。家族もみんなお酒は強くて、おじいちゃんは2升飲んでいましたよ。お酒を飲んでいる人たちの前で歌うキャバレーの仕事もしてきた訳ですが、嫌いだった自分の声を好きになった瞬間はそんな時でした。エコーを効かせた私の声がホールに響き渡ると、飲んでいるお客さんや席にいる女性達がみんな立ち上がって踊りだしたことが。このハスキーな声が素敵な声、と自分で思えた瞬間でした。一緒にお酒を飲むとしたら?封印していたのですが、レオナルド・ディカプリオ!タイタニックのディカちゃんが大好き。あれ以上の映画はないと思っているの」。

最新アルバム「哀歌」について聞かせてください。
「世代や国境も超えたブルースアルバムです。誰しも悲しみがあると思うけど、この歌を聴いた時だけ、ちょっと自分は幸せだと思えるようなアルバムです。これからも常に人の心に届ける代弁者でありたい。そう思っています」。

八代亜紀さん、ありがとうございました!

11/16〜11/20 西村由紀江さんの回

今週のゲストはピアニストの西村由紀江さんです。
5月8日大阪府豊中市のお生まれ。子供の頃から音楽の才能が認められ、ヨーロッパやアメリカ、東南アジア諸国への演奏旅行に参加。1986年桐朋学園大学ピアノ科に入学とともにデビュー。年間60本を超えるコンサート活動の他に、ドラマやCM、映画の音楽を数多く担当されています。今年2月には38枚目のアルバム「My Stories」をリリース。そして来月には5回目となるクリスマスコンサート「ゆきえさんとクリスマスvol.5」が横浜で開催されます。

2005年からニッポン放送も交通情報のBGMでお世話になっていました。
「この曲はニッポン放送の方と相談して、スピード感があるけれどのんびりしているような、渋滞が気にならない軽快な音楽,を心がけて作りました。テレビを見ていると私も知らないところで私の音楽を使っていただいていることが多いですが、音響効果さんすごいな〜といつも感動しますよ。こういう使い方があったか!と」。

ピアノを始められたのはいつ頃ですか?
「3歳のとき。母がピアノの先生だったこと、そして当時お稽古ブームもあったので自然な流れで始めました。そのころは人差し指1本でドレミ、から。私は人より手が小さくて、一緒に習い始めた友達より3倍くらい練習に時間がかかるんです。でも自分の手が届くようなアレンジをしたり、黙々と一人でピアノに向かっていました。私自身はクラシック音楽を面白いと思えず、洋楽を聴いていました。高校時代はブリティッシュロック。デュラン・デュランとかデビッドボウイとか。幅広いんです。それで一の輔さんの落語にも行かせていただいたんです。一の輔さんの落語はスッスッと引き込まれていくような感じ。私もこんな風に曲を弾きたいなと思いました」。

落語とのコラボレーションもやられているとか?
「3代目桂春蝶さんと『らくご組曲』というコラボ公演をやらせていただいています。落語の言葉の間が大好き。この間に音楽を入れたいと思っていたのですが、桂春蝶さんが私のために新しい落語を書いてくれて。春蝶さんの落語を聞きながら合間に私が音楽をどんどん入れていくんです。落語と音楽は共通点がたくさんあるんですよね」。

さて、今日はお酒に合うおつまみを持ってきてくれました。
「手作り味噌です。お酒がすすみますよね。東日本大震災の被災地にピアノを贈る活動をしている福島で、お味噌づくりに参加しているんです。今日お持ちしたのは、去年の3月に仕込んだもの。私自身、子供の頃からお酒のおつまみが大好きなんです。一緒にお酒を飲んでみたいのは…マイケル・ジャクソン。昔から大好きなんです。無駄のない動き、ピアノでもまねしてみたい。がんばって弾いている!ではなく、いつの間にか流れているような感じ。一緒にお酒を飲んだ時に、杯をどう持つのか、どうお話するのか、見てみたいです。きっと粋なんだろうなと」。

被災地での活動を教えてください。
「震災で失われたピアノが500台。そんなご家庭に、不要になったご家庭のピアノを譲っていただいてお渡しする活動です。今まで40台届けているのですが、ピアノって家族だということを目の当たりにします。お子さんが『ワー!帰ってきた!』ってお母さんにいうの。そんな存在であるピアノが、純粋に大好きになりました」。

西村由紀江さん、ありがとうございました!

11/9〜11/13 山田真歩さんの回

今週のゲストは女優の山田真歩さんです。
1981年9月東京都生まれ。2009年映画『人の善意を骨の髄まで吸い尽くす女』でデビュー。その作品をご覧になった入江悠監督との出会いが縁で、2010年『SR サイタマノラッパー2』に出演。一躍注目の存在となりました。その後も『モテキ』や『花子とアン』など数々の作品にご出演。今月21日には主演映画『アレノ』が公開、来月には舞台『漂流劇 ひょっこりひょうたん島』にご出演です。

幼い頃から役者になりたいと思われていたんですか?
「なりたいとは思っていなかったんです。両親が小学校の教師だったので、自然と自分も学校の先生になるものだと思っていました。同時に演じることも好きで、大学の演劇サークルが楽しくて。一緒にものを作っていく感じが楽しかったんです。でもどの道に進むかを決めなくてはいけない大学3年生の時にモンモンとして、ドイツに一人旅をしました。なぜドイツだったか…フィーリングです(笑)。その時に両親にもらった自分の名前の由来も改めて考えたんです。真歩は自分の好きな道をまっすぐ歩め、という意味かなと。じゃあ私が好きなことは演劇だ!と気持ちを固める旅になりました」。

その後、役者の道に…。
「大学卒業後にオーディションを受けて、養成所に入りました。ただ、プロを目指す人たちなので和気あいあいの大学の演劇とは全く違っていて。このままだと演劇が嫌いになっちゃう、と思い1年半で辞めました。その後は出版社に入社して、編集などのお仕事をしました。すごく楽しかったです。素材があって、それを自分なりに解釈し、表現する出版のお仕事は演劇と似ているんです!4年働いた頃に大学時代の知人から自主映画を作るから手伝ってほしいとの声がけがあり、それが『人の善意を骨の髄まで吸い尽くす女』。さらにこの映画のトークショーに来てくださった入江監督に観ていただいて、『サイタマノラッパー』のお仕事をいただきました」。

今ハマっているものは?
「太極拳です。ある日散歩をしていたら、公園でおじいちゃんおばあちゃんがやっていて、飛び込みで参加するように。30代の私の次は70代、なんですよ(笑)」。

お酒は好きですか?
「好きですよ。友達と二人っきりで、というのも、大勢で隣の声も聞こえない位ワイワイ、も両方好きです。酔うとよく笑っていっぱいしゃべります。しくじったこと?そりゃありますよ。ここでは話せることがないですが(笑)。一緒にお酒を飲みたい人は樹木希林さん。かっこいいし、聞いてみたいお話がたくさんあります。演技のこと、人生のこと…。私はああはなれないけれど、尊敬しています」。

来週公開の『アレノ』に関してお聞かせください。
「夫を殺害して湖に沈め、その溺死体があがるまで不倫関係の男性と湖畔のラブホテルで待つ、という役柄。こんな衝撃的な役はやらないと後悔する、と思いました。濃密すぎて夢の中にいるような不思議な作品です。観る方にも一緒に夢の中に入ってもらいたいです」。

山田真歩さん、ありがとうございました!