出穂

出穂32日前からまず穂首が分化、ついで枝梗そしてモミという順序で穂づくりが行われ、一般に幼穂形成期といわれる出穂25日前(8月初め)から急速に生長します。穂づくりには大量のデンプンと窒素が必要で、それらの養分の不足は穂を小さなものにするばかりでなく、モミの大きさも小さくなり、千粒重も低下します。また穂づくり時期の栄養不足は、いったん作られた枝梗やモミを退化させ、その結果間延びしたまばらな穂になります。そのためこの幼穂形成期が、山田錦の生育にとってはまさに勝負所といえるのです。

そして8月下旬、たくましく育った山田錦はいよいよ出穂の時期を迎えることになります。葉が垂直に立ち並んだ丈の高い稲に穂が一斉に出た姿は実に壮観であり、山田錦が最も美しい時期でもあります。

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