最先端技術レポート

 灘の生一本という言葉は、灘の酒の品質の高さを表す言葉として有名ですが、そもそも灘の酒は、六甲山からの急流を利用した水車による高度精米の技術や、神秘の霊水「宮水」の使用、六甲おろしによる寒造り、火入れ操作、そして丹波杜氏秘伝の生もと造りといった技術力の高さで品質を向上し、先行する伊丹や池田の酒を追い越して江戸の市場を席捲していきました。(くわしくは、日本酒図書館 第9巻 日本酒の歴史をご覧下さい。)

 いつの時代もそうですが、お酒に限らず、品質の向上には絶え間ない技術の研鑚が必要であり、菊正宗もまた創業以来、最新の技術を以って品質向上に取り組んでおります。

 菊正宗酒造(株)総合研究所は、先進の技術を用いた醸造のメカニズムの解明と、それに付随した生命現象の解明といった極めて独自性の高い研究を行なっており、各学会等において、その優れた成果を発表しつづけ、高い評価を受けております。

 また、近年は品質向上はもとより、日本酒はなぜおいしいのか?日本酒はなぜ健康に良いのか?といった視点に立った研究にも取り組み、「生もと造りはなぜおいしいのか?」といった、清酒 菊正宗の『おいしさの秘密』も続々と解明されております。

 そこでこのコーナーでは、菊正宗酒造(株)総合研究所で発見されました最新の科学技術情報をご紹介いたしますとともに、科学に裏打ちされた菊正宗のおいしさの秘密をみなさまにできるだけ分かりやすくお伝えしようと思います。



第3回 清酒酵母のペプチド輸送調節の解明とペプチド高含有清酒の開発

清酒には様々な成分が含まれていることが知られていますが、ペプチド(アミノ酸が2つ以上つながってできる鎖状分子)もその一つです。ペプチドは清酒の味にふくらみや丸味与えるといわれ、清酒中の一部のペプチドには血圧を下げる効果があることも知られています。当社総合研究所商品開発グループ、山田翼課長代理は清酒醸造工程における酵母のペプチド輸送調節について研究し、 その機構に着目してペプチド高含有清酒の製造法を開発しました。これらの研究に対して日本生物工学会より、平成20年度江田賞が授与されました。(山田翼、日本生物工学会誌(2009)、87(1)、9-15)。以下、本研究についてご紹介致します。

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第2回 樽香の成分

杉樽に清酒を貯蔵することで樽香を付けたお酒が“樽酒”ですが、樽酒の中に、健康増進に関するいろいろな成分が含まれていることが、当社総合研究所第2酒類研究室 古川室長らの研究によって明らかとなりました。このたび、「樽酒の成分について」と題した論文が、日本醸造協会誌に掲載されました(松永恒司、古川恵司、原昌道、日本醸造協会誌(2002)、97(7)、59-534)。以下、古川室長らの論文等から 「樽香の成分」についてご紹介致します。2

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第1回 生もとづくりが日本酒の品質に及ぼす影響(生もとづくりでは日本酒のペプチド量が多くなる)

古来伝承の技法である生もとづくりが日本酒の品質上重要であることが、当社総合研究所副所長溝口博士により酵母のアルコール耐性の面からすでに学術的に実証されています。さらにこのたび、同じく当社総合研究所家村らのグループにより、生もとづくりでは日本酒のペプチド量が多くなること、そしてその原因が生もとに多く含まれるアミノ酸であることが、科学的に証明されました。以下、家村博士の博士論文(京都大学より授与)からご紹介致します。

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分割ファイル

第1節 速醸もとにおいてアミノ酸が少ない原因(pdf 88k)

第2節 生もとにおけるアミノ酸の増加原因(pdf 71k)

第3節 酒母の種類が清酒のペプチド量 に及ぼす影響 付 記 各節のまとめ(pdf 48k)


一括ファイル

第1節第2節第3節+付 記(pdf 191k)

   
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生もと博士認定書

生もと博士認定書

生もと博士認定証とは、菊正宗ホームページで公開中の「生もと大学院」及び「最先端技術レポート(生もと編)」より超難問を厳選した「Dr.論文クイズ」(2001年6月11日〜30日まで実施)において見事全問正解され、日本酒に造詣の深い“真の”日本酒通であると認められた方に特別に与えられた認定呼称です。

生もと修士認定証

生もと修士認定証

生もと修士認定証とは、菊正宗ホームページで公開中の「生もと大学院」及び「最先端技術レポート(生もと編)」より超難問を厳選した「Dr.論文クイズ」(2001年6月11日〜30日まで実施)において非常に優秀な成績を修められた方で、日本酒に造詣の深い日本酒通であると認められた方に特別に与えられた認定呼称です。

お酒は20歳になってから。 お酒はおいしく適量を。
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