土つくり

稲が刈り取られた後の水田では、次の田植えに備えて土壌の環境を整える「土つくり」が行われます。
土つくりとは、田んぼの土を耕したり、肥料をまいたり、配水を良くして水をはるなど、苗が育ちやすい豊かな土を作ること。昔から「米つくりは土つくり」と言うように、米作りの土台となる大切な工程です。

土質

粘質土壌が最上(吉川地区の土質も、粘質土壌)。砂混じり、砂利混じりでも良いのですが、火山灰は、不純物の多いガラスのようなものなので稲作には向きません。色は有機物を多く含むほど黒っぽくなり良好ですが、中には見た目は黒っぽくても水成岩が風化したものや、還元状態(酸素欠乏)で鉄分が還元された青黒いものがあるので、田の土が乾いている状態のときに色調をよく確認しておくことが大切です。

気候

日中の日当たりが良く、夜間は冷え込む気候が理想的です(日照の目安としては、山田錦が収穫される10月頃に晴天ならば4時間以上日があたること)。というのも、植物は、昼間は光合成を行う生産者でありますが、夜になると基礎代謝のためのエネルギーを使う消費者になるため。昼は光合成を思い切りでき、夜はエネルギー消費を極力おさえられるような気温の差が激しい地域は、植物の生産性が高くなり、稲の育ちも良くなるのです(ちなみに吉川地区の昼夜の温度較差は10度以上です)。また、風通 しが良い地域は、病虫害がおこりにくく、稲作に向いています。

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