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第6巻 日本酒の歴史(前)
古代縄文期から戦国期にかけての
酒造りから振り返ります。
日本酒の醸造は、麹菌と呼ばれる「カビ」を生やした米を使うことが必要ですので、明らかに中国酒の流れを汲んでいます。
韓国の酒造りが、中国のそれと全く一致しているのに比べると、日本酒は麹菌の種類や酒造の主な工程でかなりの違いがあります。
なぜ違うのかは、主には地理的条件で、海によって大陸文化の直接の影響を受けなかったことや、麹菌が生えやすい気象条件であったためですが、さらに大陸の文化をそのまま鵜呑みにするのではなく、独創的な創意工夫をこらし、日本酒独特の醸造技術を生み出したことも違いの要因として挙げられます。
今回と次回の2回にわたり、日本の酒造りの歴史についてご紹介します。
まず前半に当たるこの巻では、古代縄文期から戦国期にかけての酒造りから振り返ることにしましょう。