第1巻 日本酒の作り方

精米

玄米の外側には、タンパク質、脂肪、無機質などが多く含まれています。これらが必要以上に多いと清酒の味、香り、色に悪い影響を与え、酒の質を劣化させます。

そこで酒造りでは、玄米の外側を25~50%削り取って(精米(せいまい))磨き上げた白米を用います。
精米作業は、精米機の金剛ロールの回転数、抵抗等を調節して胚芽や溝が残らないように、しかも玄米と同じ原形に近い形に仕上がるように6時間以上もかけて注意深く行ないます(これを原形精米という)。

注:いわゆる大吟醸クラスのお酒に用いる白米は、50%以上精米されているため、精米作業も2~3昼夜以上かかる場合があります。

なお、削り取られた部分は赤糠(あかぬか)、中糠(なかぬか)、白糠(しろぬか)、そして胚芽に分けられ、これらは他の食品工業の原料や飼料として利用されます。

  • 精米機

  • 左:山田錦・玄米/右:山田錦・70%精米

削り取られた部分の用途

  • ●赤糠(あかぬか) ●白糠(しろぬか)
    ・家畜の飼料
    ・米油
    ・漬け物用糠
    ・友禅用のり
    ・インスタントラーメン
    ・せんべい