第3巻 日本酒の種類と特徴

特定名称酒の清酒

本醸造酒

精米歩合70%以下の白米、米麹、少量の醸造アルコール(白米重量の10%以下)及び水を原料として製造した清酒で、香味及び色沢が良好なもの。

純米酒

白米、米麹及び水を原料として製造した清酒で、香味及び色沢が良好なもの。

  • ※米麹とは、白米にこうじ菌を繁殖させたもので、白米のでんぷんを糖化させることができるものをいい、特定名称の清酒は、こうじ米の使用割合(白米の重量に対するこうじ米の重量の割合をいう。)が、15%以上のものに限るものとする。

特別純米酒・特別本醸造酒

純米酒及び本醸造酒のうち、香味及び色沢が特に良好なもので、その旨を原材料、製造方法等の客観的事実で説明できるもの。精米歩合で説明する場合、精米歩合が60%以下であることの表示、原材料の品種で表示するときは、好適米の使用割合が50%以上であることが必要で、品種名と使用割合を併せて表示します。

吟醸酒

精米歩合60%以下の白米、米麹及び水、又はこれらと少量の醸造アルコール(白米重量の10%以下)を原料とし、吟味して醸造した清酒で、固有の香味及び色沢が良好なもの。
吟醸酒の製法の特徴としては、

  • 1.米を高度精白し、限定吸水(蒸米水分を抑える技術)を用いて水分を調整して使用する
  • 2.こうじは、突きはぜ(米の表面にはまだらに、そして米の中心に向かって麹菌が繁殖している状態)の乾燥型こうじを用いる
  • 3.低温でゆっくりと発酵(一般酒は15~20日かかるところを、25~30日かけて)させる
  • 4.粕歩合(原料白米に対する製成清酒かすの割合。必要以上に小さくすると清酒の品質劣化が大きくなる)を高くして醸造する

などが挙げられ、きれいで滑らかな味と、吟醸香と呼ばれる果実様の芳香が特徴的なお酒となります。

純米吟醸酒・純米大吟醸酒

吟醸酒及び大吟醸酒(吟醸酒のうち、精米歩合50%以下の原料白米を使って製造し、固有の香味及び色沢が特に良好なもの)で、純米酒の製法品質の要件を満たしているもの

  • ※醸造アルコール:でんぷん質または含糖質物を糖化したものを醗酵させ、この液を蒸留して得られるアルコール。本醸造における醸造用アルコールの使用量はアルコールの重量(アルコール分95%換算)が白米の重量の10%を超えてはならない。